FTネジ
FTネジとは
FTネジはめねじ加工を行いながら、締付けができるねじです。
特徴1 安定しためねじ加工＆締付け
FTネジのねじ部断面形状は、下図に示すとおり外形は六角形、谷径は円形です。
六角部の頂点で相手材を塑性変形させて、安定しためねじ加工と締付けが同時に行えます。
特徴2 安定したトルク
FTネジの六角部の頂点は、約１２゜の角度でねじれています。
そのため、ねじ込みトルクは小さく安定したトルクで締め付けることができます。
特徴3 価格
FTネジは、特殊な転造ダイスにて量産され、価格は普通ネジとほぼ同等です。
特徴4 コストダウンが可能
FTネジは、相手部材が延性のある材料であれば全て適応可能であり、ねじ単価コストの数倍に当たるねじ締めトータルコストを確実にダウンできます。
FTネジの機能と特徴
めねじがない場合
1. めねじ加工をする必要はありません。
ドリル穴、バーリング穴、ダイカストホール等の下穴があれば、FTネジは、めねじを立てながら締付けができます。
2. 切粉がでません。
めねじを塑性加工で作りますので、切粉はでません。
3. 互換性があります。
成形しためねじは、JIS2級のおねじが使用できます。
めねじがある場合
1. カジリがなくなります。
溶接されたウェルドナットのねじ部は、溶接時に発生するスパッタや、熱ひずみによる変形等により、一般ボルトではカジルことが多々あります。
FTネジは、相手材を塑性変形していくので、カジリが生じません。
2. 塗膜の除去にすぐれています。
めねじ部に付着した厚めの塗膜でもFTネジの六角部で除去していくので、カジリ等は著しく改善されます。
従ってボルトの折損等も発生せず、マスキングやリタップ等は不要です。
その他の特徴
1. ばね座金等は不要です。
塑性変形により強い締付力が得られるので、ゆるみに強く、もどりどめの効果があります。
従ってFTネジには、ばね座金等は必要なく、コストダウンと軽量化が図れます。
2. アース性能が著しく改善されます。
めねじとの密着がよいのでアース性能にすぐれ、通電不良がなくなります。
FTボルトと一般ボルトの振動試験によるゆるみの比較
FTネジの標準的下穴径
※上記寸法はあくまで標準になります。相手材等の条件により変化いたします。
FTネジの標準在庫
| M2 | M2.5 | M2.6 | M3 | M3.5 | M4 | M5 | M6 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| L3 | ○ | |||||||
| L4 | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||
| L5 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||
| L6 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| L8 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||
| L10 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| L12 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||
| L14 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||
| L16 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||
| L18 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||
| L20 | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||
| L25 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||
| L30 | ○ | ○ | ○ | |||||
| L35 | ○ | ○ | ○ | |||||
| L40 | ○ | ○ | ||||||
| L45 | ○ | |||||||
| L50 | ○ |
※上記にない寸法、PW、SWセムス、SUS（XM-7 SUS430）等も製作可能です。詳しくはお問い合わせ願います。
高張力鋼板用FTネジ
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新鋼材SWCH10AMを使用したSFTは表面硬度は高く、内部は靱性を持った理想的なタッピングねじです。
高張力鋼板（ハイテン鋼板）にねじ込み可能です。
